2016年冬編第3弾 京都からの便りが届きました


京都の豊田さんから、冬の便りが届きました。
今回は2015年の夏と冬に引き続き、南禅寺の家のその後についてご紹介いただいています。

シャラの芽が春を待ち構えています。

シャラの芽が春を待ち構えています。

「南禅寺の家は、家が完成してから4年と3ヶ月ほど経ちました。今年で5回目の冬ですが、これまでにない暖冬な年となりました。」

詳しくはこちらをどうぞ

京都からの便り Vol.4『南禅寺の家 冬の便り』

京都からの便りvol.4『南禅寺の家 冬の便り』


トヨダヤスシ建築設計事務所 豊田です。今回で4回目の便りとなります。
夏の便りは、既存住宅の調査のお話でしたが、冬の便りは、2015年の夏と冬に紹介した南禅寺の家のその後をお伝えします。

南禅寺の家は、家が完成してから4年と3ヶ月ほど経ちました。今年で5回目の冬ですが、これまでにない暖冬な年となりました。1月初旬に訪問すると、はじめに出迎えてくれたのは、シャラの木の芽です。

シャラの芽が春を待ち構えています。

シャラの芽が春を待ち構えています。

春が早くこないか、辛抱強く待っている様子が伺えます。

家づくりを進める中、住まい手は、季節の花が楽しめる樹木を植えてくれるよう庭師さんに依頼をしました。マンサク(2月)やトサミズキ(3月)、サンショウ(4月)は黄色い花が咲き、シャラ(6月)やムクゲ(8月)は白い花、モミジ(11月)やサザンカ(11月)は赤い花が咲きます。その他、ミツバツツジ(紫5月)やスイカズラ(6月)、カラタネオガダマ、ナンテン、カツラなどが植わり、日々の生活を楽しませてくれます。

黄色い花を咲かせてくれるトサミズキは樹高3mほどに。

黄色い花を咲かせてくれるトサミズキは樹高3mほどに。

玄関前のカツラの木は、今の時期は少しさみしげですが、春になるとハート型の葉っぱが可愛く顔を出してくれます。紅葉の時期には、黄色く色づき、この家にとってシンボリックな存在です。
視線を足元に向けると地ゴケがビッシリ。

グレーチングの間から地ゴケが広がります

グレーチングの間から地ゴケが広がります

グレーチングの間から水が湧くように生えてきています。スギゴケもたくさん植えて頂いたのですが、場所によって成長の度合いが変わり、上手く育たないコケもちらほら。その一方で、地ゴケの地場力に驚かせれます。地ゴケが、このまま石積みに広がっていくとうれしいなあと期待をしつつ、自然の成り行きを楽しみにしたいと思います。

さて、年始に、京都市が勧める平成の京町家の取材のため、南禅寺の家に訪問しました。市の担当の方と一緒に熱環境の先生がいらっしゃって、なにやら奇妙な機械で測定されています。

リビングのPMVを計測

リビングのPMVを計測

詳しく聞いてみると、気温、湿度、気流、熱放射、代謝量、着衣量を考慮したPMVなる指標を測定できるそうです。高価そうな機械ですが、面白そうなデータがどんどん取れていきます。取材を受けている際は、エコアンを可動させていたのですが、エアコンを止めて床暖房だけにした場合も測定をするようにお願いしました。ほんの2時間ほどの取材でしたが、エアコンを止めたあとでも、-0.5<PMV<+0.5におさまっていたようです。

温湿度計も設置することになりました。

温湿度計

温湿度計

この温湿度計がなかなか優れていて、電池がなくなってもデータが消えないそうです。竣工時に設置させて頂いた温湿度計は、電池がなくなると保存されていたデータ全てが消えてしまい、次の冬まで待つはめに。冬が終わり、機器を回収する日には、背筋が凍るような瞬間を迎えるかもしれないという恐怖があったのですが、その不安もなくなるようです。

和室は、使用頻度が低いため温度11.2度、湿度58%と室温は少し低め。隣家の影響もあり南の陽が入らない客間で、かつ、現場製作の木製建具も使っているので、やはり室温は上がりにくいようです。ただ、一昨年の話ですが、12月末に生花が、1ヶ月以上も元気に花を咲かせていたようです。

160122_toyoda006

12月に生けた花

客間は、生花にとって心地よい温度と湿度だったのかもしれません。人にとってはどうなのでしょうね。

庭に植えているモミジの枝を見ると、昨年同様カマキリが卵を生んでいおり、今年の春にはたくさんの子カマキリが誕生しそうです。

カマキリのタマゴ

カマキリのタマゴ

池を見ると、春夏秋と元気に泳いでいたメダカは、小石の中に隠れてじっと春を待ち構えています。

池のメダカは小石の間に隠れています。

池のメダカは小石の間に隠れています。

サワガニも石の隙間に隠れているのかどこにも見当たりません。こうした環境を実感すると、自然に対して順応する動植物達とは違い、冬に活発に動ける人間は、とても寒さに強い生物なんだと考えさせられます。

最後に、唯一この家でシクジった事例を紹介します。それは脱衣室の床素材です。

脱衣室の床素材は土間コン+タイル

脱衣室の床素材は土間コン+タイル

お風呂と脱衣室の間の土台が腐りやすいので、脱衣室の床を土間コンにタイル仕上げとしたのですが、入浴時に服を脱ぐととても寒い。一方で、夏はとても涼しくて快適なので、素材の蓄熱性もうまく使わないといけないなと反省。この話を聞いてからは、居室の熱容量は多めにし、非居室の熱容量は少なめに設計するよう心がけるようになりました。

竣工してから、住まい手宅に伺った回数は、すでに10数回を数えます。

冬のお庭。樹木も冬眠中。

冬のお庭。樹木も冬眠中。

取材や見学会などでこちらから無理をお願いすることがほとんどですが、訪問すると建築業界の宿命か、どこかに問題がないか探してしまうという悲しいサガ。計算すると1年に3回はメンテンナンスに伺っているようなもの。維持管理という点では、とてもよくできた「家を長持ちさせるサイクル」なのかもしれません。

*
toyoda_1豊田保之/トヨダヤスシ建築設計事務所代表

1974年京都生まれ。瀬戸本淳建築研究室、Ms建築設計事務所を経て、2005年トヨダヤスシ建築設計事務所開設。岐阜県立森林文化アカデミー非常勤講師。京都造形芸術大学非常勤講師。一般社団法人住宅医協会理事。代々続く左官職人の家に生まれた経歴から、土壁や漆喰など左官職を生かした家づくりを行っている。

「南禅寺の家」では、(財)建築環境・省エネルギー機構主催「第5回サスティナブル住宅賞」において「国土交通大臣賞〔新築部門〕」の他、第9回木の建築賞 木の住宅賞、第7回地域住宅計画賞 地域住宅計画奨励賞も受賞している。

★同じ著者の他の記事を読む
京都からの便りvol.1『南禅寺の家 夏の便り』
京都からの便りvol.2『南禅寺の家 冬の便り』
京都からの便りvol.3『赤穂市に建つ既存住宅の詳細調査』
・京都からの便りvol.4『南禅寺の家 冬の便り』
奈良からの便りvol.1『ならやまの家 夏の便り』
奈良からの便りvol.2『ならやまの家 冬の便り』
京都からの便りvol.5 『土壁と気候風土適応住宅』

 

2016年冬編第2弾 富山からの便りが届きました


富山の川崎さんから、冬の便りが届きました。
今年は暖冬で,、川崎さんの住む富山でも雪が少ないそうです。
(一昨日あたりから30cmの積雪があり、ようやく冬らしくなったようですが。)

「北陸の地で雪の降らないことは誠にありがたいのですが、一方、何か不自然な感じで、地球の温暖化を思わずにはいられません。」

雪の無い穏やかな新春を迎えました 背景は北アルプス立山連峰

雪の無い穏やかな新春を迎えました 背景は北アルプス立山連峰

そんな富山の冬について、さまざまな角度からのご紹介いただいています。

詳しくはこちらをどうぞ
富山からの便りVol.3

富山からの便り vol.3


雪の無い穏やかな新春を迎えました 背景は北アルプス立山連峰

雪の無い穏やかな新春を迎えました 背景は北アルプス立山連峰

当地の新年はまぶしい日差しの中で迎えました。雪の無いお正月となり、気温も高めに推移しているとのことです。これは全国的な傾向のようで、エルニーニョ現象が原因ではないかとの説明です。北陸の地で雪の降らないことは誠にありがたいのですが、一方、何か不自然な感じで、地球の温暖化を思わずにはいられません。

昨年暮れ12月にパリで開催された国連気候変動枠組み条約第21回締結国会議(COP21)で京都議定書に代わる「パリ協定」が採択されました。
これは、すべての国が温室効果ガスの削減に参加する、化石燃料に依存しない社会を目指す新たな枠組の誕生という評価がなされています。
このままでは大変なことになるとの危機感を世界中の国や地域が共有したと言うことだと思います。
海面の水位がだんだん上がってきて水没の危機にある・・・などのニュースが地球の温暖化を実感させています。

身近でも、自分の子供の頃、昭和30年代の記憶は、冬はもっと寒かった。雪もたくさん降った。毎冬雪おろしをするのが当たり前だったのです。
寒い朝は窓ガラスが凍ってきれいな結晶の模様になりました。水道の凍結や破裂も稀ではありませんでした。今、そんなことはありません。確実に冬が暖かくなったことを実感します。
夏もそうです。昭和50年ごろまで家にクーラーなどありませんでした。暑い夜もあったけど簀戸と蚊帳と扇風機でなんとか寝られたし我慢できました。30度超えも少なく、35度以上など想像もできなかったように思います。
冬も夏も確実に温暖化の方向で気候が変化しているのを実感しないわけにいきません。

160121_kawasaki002

カシノナガキクイムシにより枯れ死したナラの木が林立している

自然界でも今から十年ほど前からだったでしょうか。里山から標高千メートルにいたる広範囲の木々に大量の枯れ死が発生しました。夏の山が紅葉したかのように赤枯れしたのが痛々しいほどでした。
これは体長5ミリほどのカシノナガキクイムシの大発生によるものでした。この虫がナラ類の樹幹に大量に入り込むと水揚げが出来なくなり立ち枯れをおこすということでした。南の石川県側から広がり、県内を蝕みだんだんと北上して行きました。
山に入ると百年も超えるかと思われるミズナラの大木の根元にオガ屑よりも細かい粉が重なり積もっていました。周辺のほとんどのナラを壊滅させ、5年ぐらいでおさまりはしました。
こうした異常な自然界の動きは地球温暖化の気候変動が引き金になったものと想像させられ、なにか恐怖心さえ感じさせる出来事でした。

その昔、兼好法師は徒然草で「家の作りようは、夏をむねとすべし。」と言いました。
様々な技術開発が進んだ今、同じでよいとは思いませんが、かつては通風や日当たりを一番に考えました。 開口を大きく取り風通しに配慮しました。庇を深くし真夏の日差しを遮りました。地域の気候風土に応じて永い時間をかけて工夫してきました。美しく作ることにも意を用いました。
近年の新築住宅はどうでしょう。一般に自然の風通しなど考えていないかのようなつくりが多いように思われます。通風など必要ない考えで設計しているのかもしれません。夏も冬もエアコンなどによる人工的な空調前提の造りになっているのでしょうか。
高気密、高断熱そして高耐震。窓も小さく、庇も無い。サイコロのような家が多くなってきているように感じられます。一年中窓を開けない家さえ出現しているようです。

最近の団地 通風はどうなるのだろう

最近の団地 通風はどうなるのだろう

160121_kawasaki004

伝統的な構法で大工さん達が建てた町並み(富山市八尾町地内)

確かに灼熱の夏の冷房は必需です。冬期の暖房も必要なものです。そのための設備はどうしても考えなくてはならないと思います。しかし、気持ちの良い春や秋の季節は自然の中の暮らしが最適です。そう考えれば家の作りも出来るだけ自然を取り込むことを第一に考え、冷暖房や給湯、照明、家電などは必要性を十分考慮し、省エネルギーを大前提とすべきでしょう。そして、使うエネルギーも化石燃料を出来るだけ避け、風力や小水力、太陽光など再生可能エネルギーを活用する考え方が大切になるのではないかと思っています。

そんな視点でYKKが黒部市で進めている「パッシブタウン黒部モデル」の進捗がとても気になり先日現地を見てきました。当初の予定より少し遅れているようでしたが、第1期の事業は仕上げ工事に入っているようでした。この2月には完成するとのことであり、その成果がとても楽しみになります。

160121_kawasaki005

工事中の「パッシブタウン黒部モデル」一期街区

さらに、現地では2期工事も始まっているとのことでした。この街区は槇文彦氏が担当され、建築計画のポイントとして、「自然のポテンシャルを積極的に活用するデザイン」「 断熱・気密・窓などの建築性能の強化」「 最小限の設備エネルギーで補う快適な住まい環境」が提示されています。

160121_kawasaki006

同 全景

一般的な北陸地方の集合住宅と比べて、冷暖房エネルギー(冷暖房負荷80%減)と給湯エネルギー(給湯熱負荷30%減)の省エネ性能を実現し、快適性向上を目標としているとのことであり、完成に期待するところ大です。
この茅堂地内での事業は全体で8街区の計画がなされており、今後の様々な提案がとても楽しみになります。

今冬も我が家のストーブに火が入りました。薪はずっと自前で用意しています。使う木は何でも良いわけではなく、ナラやケヤキなどの堅木が良いのです。杉は燃えるのが早いし松は油があり燃焼温度が高くてストーブには不適ということです。

昨秋の薪作り

昨秋の薪作り

昨秋も薪作りをしました。汗をながし、薪を作る作業は運動にもなり山の空気を吸い本当に気持ちのよいものです。自分で調達した薪の燃えるストーブはまさに極楽です。温暖化にほんの少し貢献していると思えるのも心嬉しいものです。
近年、諸外国の様々なタイプのストーブが紹介されています。3次燃焼させるとか、自動車のように触媒を使う方式もあるようです。燃焼性能が年々向上しているようです。願わくは日本の住宅に合うデザインで、熱効率が良く、排気ガスのきれいなストーブが日本の技術で開発され、普及して行くことを願わずにはいられません。

*

川﨑政善(かわさき まさよし)

1947年富山県生まれ。1970年芝浦工業大学建築学科卒業。日本住宅公団を経て1974年富山県庁へ。以来一貫して建築住宅行政に従事。2006年富山県住宅供給公社常務理事を経て、富山県建築設計監理協同組合相談役(2015年3月退任)。

バックナンバー
富山からの便り Vol.1
富山からの便り Vol.2

2016年冬編第1弾 沖縄からの便りが届きました


沖縄の松田さんから、冬の便りが届きました。
今回は「沖縄の冬と暖房」について、ご紹介いただいています。

160114_matsuda002

写真:株式会社クレールアーキラボ「海をのぞむ家」

夏の暑さが厳しい沖縄は、冬でも暖房がいらないくらい暖かいのではないか、という印象がありますが、実はそうでもないようです。
詳しくはこちらをどうぞ
沖縄からの便りVol.6

2016年冬編の連載を開始します


[ご挨拶]

平素より一般社団法人 環境共生住宅推進協議会のホームページをご利用いただき、ありがとうございます。

『地域からの便り』は2007年から、日本・世界の各地域にお住まいの方から、環境と共生する暮らしの風景をお寄せいただいて参りました。
日本国内における環境と共生する住まい作りについての連載を2015年夏編に引き続き、2016年冬編としてお届けします。

環境と共生する住まいづくりの専門家から、地域ならではの気候風土とそれに合わせて、少ないエネルギーや資源で快適に暮らせる住まいの作り方についてご寄稿いただきます。

地域は沖縄県那覇市、広島県広島市、京都府京都市、富山県富山市、岐阜県中津川市加子母、神奈川県相模原市藤野、福島県福島市、北海道等の計8箇所です。

この連載を通じて、環境と共生する住まいづくりを考えていらっしゃる皆さまや、すでに取り組まれている皆さまの情報交流にもつながって行くことを願っております。

■2015年夏編はこちらをどうぞ

沖縄からの便りvol.6


暖冬と言われていますが、皆さまはどんな冬をお過ごしですか?

今年の沖縄のお正月は、気温20℃を超える暖かさで、日中は日差しを浴びて外を歩くと汗ばむほどでした。

観光客の方は、あったかい!と言った直後に暑い!と言っている方もいました。

そんな沖縄ですので暖房は必要ないと言われていますが、実際沖縄に住んでみると使っている人は多いと思います。

実際に、沖縄では気温が18℃以下になると暖房を使用するという方が多いようです。

沖縄人は、寒がりが多いのでしょうか。

 

ただ、やはり暖房については初心者で、どんなものを使えばいいのか、何がお得なのか知っている人は少ない気がします。

皆さんは、沖縄ではどんな暖房器具が省エネだと思いますか?

 

おすすめは、こたつ、ホットカーペット、エアコンです。

夏の暮らしを主体とした沖縄の住まいでは、伝統的間取りに倣った、仕切りをあまり設けないワンルームのような平面プランが好まれています。

伝統的平面プランの例

伝統的平面プランの例

また、リゾートホテルのような高い天井、吹き抜け空間を住宅に取り入れるケースも少なくありません。

160114_matsuda002

写真:株式会社クレールアーキラボ「海をのぞむ家」

160114_matsuda003

図:「海をのぞむ家」2015/12/5~2016/1/5リビングの温度(赤)と湿度(青)
温度:最高23.7℃ 最低16.1℃ 平均20.1℃
湿度:最高80.2% 最低49.6% 平均66.4%

そんな空間では、空間全体を暖めるよりも実際にいる局所で暖めた方が合理的です。

こたつやホットカーペットは直接肌がふれるので室内温度が低くても体感温度は快適です。
室内温度も下がりすぎないので、乾燥もそこまで感じず、天井が高い空間では特におすすめです。(この時に、床が冷たいと熱は逃げるので断熱シートを敷いてからカーペットを置くと更に熱を逃しません。)

空間を温めたいときは、やはりエアコンが一番安価です。
夏よりも冬の方がエアコンは高くなると聞いたことがあるかもしれませんが、これは沖縄では当てはまりません。
エアコンは、気温と設定温度差が大きければ大きいほど消費電力は高くなります。
夏のエアコンで、気温が32℃を25℃にするのと、冬のエアコンで気温18℃を25℃にするのは、同じ7℃しか差がなく、変わりがありません。
外気温が0℃を25℃にするのとは、話が違うからです。

ただ、エアコン(暖房)を嫌う人も少なくありません。温風が直接当たるのが不快だとか、乾燥してしまうから、とかが原因でしょうか。

・不快な風
エアコンをつけているときに足下が寒く感じることがあります。これは、自然対流が起こっているためです。建物内に温度差が生まれると、気流は温度の低いところから高いところへ動き対流していきます。あったかい空気は上に向かっていくので、下から上に気流が移動しているからです。
エアコンであたためられた空気は、残念ながら天井にたまっているので床付近まで到達するのに時間がかかります。
そんなときは、エアコンの吹き出し口を下に向ける、天井ファンもしくは扇風機を天井や壁にあてて空気を撹拌するとより早く部屋全体が暖かくなり、自然対流も起こりにくくなります。

160114_matsuda004

吹き抜け部で有効なシーリングファン

・乾燥
また、エアコンを使用すると乾燥するように感じます。
これは単に温度があがっているから湿度が下がっている状態で、実際は空気中の水分量が減っているわけではありません。
冷たい廊下やクローゼット納戸は湿気があふれ、結露することが多々あります。

そんな中、部屋が乾燥するからと言って加湿器をつけるとどうなるでしょう。
一方で加湿、一方では多湿による結露。
一体家の中で何が起こっているのでしょうか。

湿気ときくと、嫌なものに聞こえる方もいると思いますが、決して悪いものではありません。一か所に留まることが問題です。

風や気流のコントロールは、夏だけの話と思われがちですが、気流の制御はむしろ冬の方が大切かもしれません。
気流、すなわち風は心と体に自然の恵みを与えてくれます。
一般的に、風は気圧差のあるところに吹くものです。気圧の高いほうから低い方へ移動します。これは、外部に限ったことではなく、室内でも同じです。
温度が低い部屋から、高い部屋に移動する。温度差が大きければ大きいほど、風量も大きくなります。
沖縄では、そこまで温度差が生まれないので室内では気流が発生しづらい状態になります。

空気を循環させてくれるものとして考えると、扇風機は夏だけでなく冬でも活躍してくれます。沖縄でのエコライフに扇風機は欠かせませんね。

DSC_0749

「沖縄からの便り」特派員
松田まり子(NPO蒸暑地域住まいの研究会)
1977年沖縄県那覇市生まれ。2000年武蔵工業大学工学部建築学科卒業。卒業後、沖縄県内設計事務所および東京都内の設計事務所、デベロッパー勤務。2010年より特定非営利活動法人蒸暑地域住まいの研究会理事に就任。現在特定非営利活動法人蒸暑地域住まいの研究会理事長。

◇沖縄からの便り 他の記事を読む
・vol.1 2013年夏編
・vol.2 2014年冬編
・vol.3 2014年夏編
・vol.4 2015年冬編
・vol.5 2015年夏編
・vol.6 2016年冬編
・vol.7 2016年夏編
・vol.8 2017年冬編
・vol.9 2017年秋編

2016年冬編


[ご挨拶]

平素より一般社団法人 環境共生住宅推進協議会のホームページをご利用いただき、ありがとうございます。

『地域からの便り』は2007年から、日本・世界の各地域にお住まいの方から、環境と共生する暮らしの風景をお寄せいただいて参りました。
日本国内における環境と共生する住まい作りについての連載を2015年夏編に引き続き、2016年冬編としてお届けします。

環境と共生する住まいづくりの専門家から、地域ならではの気候風土とそれに合わせて、少ないエネルギーや資源で快適に暮らせる住まいの作り方についてご寄稿いただきます。

地域は沖縄県那覇市、広島県広島市、京都府京都市、富山県富山市、岐阜県中津川市加子母、神奈川県相模原市藤野、福島県福島市、北海道等の計8箇所です。

この連載を通じて、環境と共生する住まいづくりを考えていらっしゃる皆さまや、すでに取り組まれている皆さまの情報交流にもつながって行くことを願っております。

■2015年夏編はこちらをどうぞ

里山長屋からの便りが届きました


ゴーヤがつくる日影などももっと評価する

ゴーヤがつくる日影などももっと評価する

神奈川県藤野の山田さんからの便りが届きました。
山田さんは里山長屋をはじめ、環境と共生する住まいを数多く設計されています。
その活動を通して、住まいの温熱環境を科学的に理解することの大切さをひしひしと感じているそうです。

詳しくはこちらをどうぞ。

◆里山長屋からの便りVol.3~住まいの温熱環境を科学的に理解する時代

里山長屋からの便り vol.3『住まいの温熱環境を科学的に理解する時代』


今年の夏は記録的な猛暑日が続きました。3.11後の省エネ意識の高まりとともに、こうした猛暑でも電気の使用量はあがらず、太陽光発電の普及なども多少奏効し、無事のりきれたようです。

建築にますます省エネ性が求められる状況になってきています。制度的には一昨年の省エネ法改正に伴い、建築分野についても省エネ性の届け出、義務化などがだんだんすすんできています。今のところ住宅のような小規模な建築に対する規制はありませんが、近い将来ある一定基準の義務化が想定されているようです。
しかしながら、規制があるから「しかたなく」断熱性能を確保する、というネガティブな姿勢ではなく、住宅の温熱環境や省エネ性についてももう少し「科学」的な評価をポジティブにおこなっていく時代になってきています。つくる建物の性能をよいもわるいも、きちんと評価し、それに対する対策を合理的に行っていくことがますます必要になってきているのです。それが、住宅という建築の価値を高め、結果的に長寿命の建築になっていくことにある意味つながると思います。それは環境負荷、社会的ストックという両面から有効なのです。もちろん、住宅建築がもつその他の多様な価値も大事にした上で、ということは言うまでもありませんが。

現在、住宅建築においては、「外皮の断熱性能」、「日射熱取得率」、が建物の温熱環境を評価する指標として主に使われていて、その数値がよいほど、暖冷房にかかるエネルギー量が少ない省エネな建物になります。
しかしながら、住宅の造り方は非常に多様で、住まい手によっても温熱感は違ってきます。ですから、断熱性能ばかりに気をとられていると、ともすると断熱材をたくさんいれればよい、熱損失を抑えるために開口部を小さくすればよい、という画一的な造り方になってしまうのではないか、と危惧します。

ですから、できうればもう少し温熱環境についても、断熱だけではなく、多面的な評価ができるようなことができないか、と考えています。目的は「省エネ」ですから、断熱以外の方法論でも最小限度の省エネ性を確保できるルートがあればよいのですね。筆者は昔ながらの土壁の家を設計する機会があります。その家の温熱環境を計測してみると、土がもつ「蓄熱性」が効いていることがわかります。

筆者自宅。土壁や断念材の効果か、温度を計ると室内外で数℃違う。

筆者自宅。土壁や断念材の効果か、温度を計ると室内外で数℃違う。

あるいは、建物の周辺環境によっても室内温度の状況が違うことも計測するとよくわかります。すだれがあるなしでも夏の状況は変化します。なので、通風なども含めた多様な要素を同時に総合的に評価できるような、そんな設計ツールがあるといいな、と思います。しかも簡単にできることが望ましいですね。

ゴーヤがつくる日影などももっと評価する

ゴーヤがつくる日影などももっと評価する

そうした評価をする作業は、また設計者や施工者など建築の造り手の負担を増やすだけ、と怒られそうですが、やはりこれからは経験や勘だけで建築をつくるのではなく、誰もが建築の性能について同じ土俵で共有できる状況をつくっていく必要があるのではないでしょうか。
そうした多様な状況をもっと的確に把握するために、建物の温熱環境を設計段階でもっと簡易にイメージしたり、体感することはできないでしょうか?
現代は情報技術が発達してきているため、建物の環境を測定する機器だったり、事前にシミュレーションする技術などが比較的安価に手に入るようになりました。

筆者は、通販で手に入れた温湿度計と風速計、照度計が一緒になったものを持ち歩いていて、気になったときにすぐ計るようにしています。あるいは、表面温度を計測できる輻射温度計やそれを視覚的に見ることができる熱画像カメラも必要に応じて使用しています。

温湿度計と輻射温度計

温湿度計と輻射温度計

飛行機のなかで計るとなんと湿度14.6%

飛行機のなかで計るとなんと湿度14.6%

スマートフォンに設置できる熱画像カメラ

スマートフォンに設置できる熱画像カメラ

熱画像カメラで表面温度をチェック

熱画像カメラで表面温度をチェック

こうした装置やシミュレーションを通じて、建物がおかれる温熱面での状況がなんとなく把握できて、それを設計に活かすことにつながるのはよいことだと思います。これまでなんとなく勘や経験で設計していたものがもうすこし合理性をもって語ることができるようになるのです。

宇宙船が飛ぶ時代に、建築をめぐるこうした環境情報技術や温熱環境コントロール技術は他の分野に比べて、正直だいぶ差があると思います。むろん宇宙船をつくるわけではなく、建築はその地域にあった一品生産のものをつくるので、そこまで精緻な技術はもちろん不要だと思うのですが、それでもなお、最低限の情報の把握はこの時代においては避けて通れないでしょう。
むしろそうした技術を駆使することで、画一的な技術だけに頼らない多様な解決方法を想起することが可能になっていくと考えています。現在は幸か不幸か断熱技術がとても先行していますが、(むろんそれを否定するわけではありませんが、)他の多様な建築のあり方や建築文化を大切にするためにも、断熱だけに頼らない他の多様な状況をきちんと把握する武器をもつことが重要だと思います。
筆者もそうしたものを使いつつ、建築の多様な温熱環境を総合的にイメージできるような設計ツール、しかも設計者や住まい手が簡単に使うことができるものをつくることをイメージしていますが、もう少し時間がかかりそうです。

モデリングソフトで敷地の日射状況をチェック

モデリングソフトで敷地の日射状況をチェック

kinei_yamada山田貴宏(やまだ たかひろ)

早稲田大学建築学科都市環境工学修了。清水建設、長谷川敬アトリエを経て、現在ビオフォルム環境デザイン室主宰。主に国産材と自然素材を中心とした、地産地消でかつ伝統的な木の家造りを中心とした建築/環境設計を行う。パーマカルチャーのデザイン手法・哲学を背景とした住環境づくりをめざす。建物とそれを取り巻く自然/コミュニティまで含めた幅広い環境と場づくりがテーマ。
著書:「畑ついているエコアパートをつくろう」(自然食通信社 共著)、「里山長屋をたのしむ」(学芸出版社)

◇里山長屋からの便り バックナンバー
・里山長屋からの便りvol.1『夏編』
・里山長屋からの便りvol.2『冬編』
・里山長屋からの便りvol.3『住まいの温熱環境を科学的に理解する時代』
里山長屋からの便りvol.4『あたたかな住まいのなかから考えた』

美濃地域からの便りが届きました


①部屋別【室温・外気温】

①部屋別【室温・外気温】

美濃地域(岐阜県)の中島さんから、「夏場の既存木造住宅の温度変化」と題した夏の便りが届きました。昨年の「夏場の身の廻りの温度変化」に引き続き2通目の夏の便りです。

中島さんは岐阜県加子母(かしも)地域発信の家づくりに携わると共に同地域を巡るツアー等を通して、国内における森林の現状や地域木材について知って貰う活動も行っています。

2011年に行った身の廻りの様々な温度の実測を通し、日本の既存住宅の8割を占める、築年数が古い(1980年以前の)住宅の温度変化にも興味を持った中島さん。
今回はその当時生活していた木造2階建住宅の実測結果から、岐阜県美濃市で昭和29年に建てられた既存住宅の夏の温度変化をご紹介いただいています。

詳しくは下記をご覧ください。
◇美濃地域からの便りVol.3~夏場の既存木造住宅の温度変化

美濃地域からの便りvol.3~夏場の既存木造住宅の温度変化~


2015年の夏も全国各地で暑い日が続きました。私が暮らしている東京でも、8月は最高気温が30℃を超える日が殆どで、7日には36.2℃を記録。今年も全国各地で熱中症の被害があり、私自身も暑さから体調を崩さない事を心掛けながら過ごした夏でした。

以前このコラムでも紹介した「身の廻りの温度変化」を測定した2011年の夏(http://chiiki.kkj.or.jp/2014summer_info/140902_kashimo/)は、さまざまな測定を行いました。日本の既存住宅の8割を占める、築年数が古い(1980年以前の)住宅の温度変化について興味を持ったことで、当時生活していた木造2階建住宅の実測を行いました。岐阜県美濃市で昭和29年に建てられた既存住宅の夏の温度変化を紹介します。

【建物概要】木造2階建 2世帯住宅(借家) 築年数:昭和29年建築(築62年)       改修履歴:平成15年 トイレ・下屋

【建物概要】木造2階建 2世帯住宅(借家) 築年数:昭和29年建築(築62年)
      改修履歴:平成15年 トイレ・下屋

【建物配置と外観撮影位置】

【建物配置と外観撮影位置】

(左)建物外観:北面(右)建物外観:南面

(左)建物外観:北面(右)建物外観:南面

建物中央付近に玄関があり赤線で囲った部分が生活スペースでその範囲を測定。
測定日:2011年8月17日
最高外気温34.6℃ 最低24.4℃
※測定条件は一日を通して概ね晴れている日で、窓(開口部)は解放しており、その部分の日射遮蔽はなし。①室温と②表面温度に③温度分布を測定。

【2階】データロガー設置・室内状況

【2階】データロガー設置・室内状況

①部屋別【室温・外気温】

①部屋別【室温・外気温】

②2階寝室 南【部位別温度・室温】

②2階寝室 南【部位別温度・室温】

①②の測定結果から、外気温の上昇にともない室温も上昇していることが分かります。1階リビングは北西に位置し、午前中は日射侵入が少なく14時を過ぎるまで外気温を下回っています。14時を過ぎ外気温が下がってきたあとも、2階天井の表面温度は高く、室温が下がりにくい状況になっています。これは昼間あたためられた屋根裏の排熱が進まない事が主な原因になっています。また1階の開口部に比べ、2階は開口部が小さい事も室内の排熱を妨げていると考えることが出来ます。

【温度分布】撮影面③上段:北西 撮影面④下段:南

【温度分布】撮影面③上段:北西 撮影面④下段:南

午前8時・12時・午後2時・6時の温度分布の変化 ※③④とも午前8時の温度分布は、その他の時間帯と温度域設定が低くなっています

午前8時・12時・午後2時・6時の温度分布の変化
※③④とも午前8時の温度分布は、その他の時間帯と温度域設定が低くなっています

③④の測定結果から、③北西側は午後2時過ぎから壁全体の温度が上昇しており、西日の影響が大きい事が分かり、外気温低くなった夕方(午後4時)に、撮影間隔の中での最高気温になっている。外気温が下がった午後6時半には、殆どの部分が冷えていますが、コンクリートで出来ている電柱と、プロパンガスボンベに熱が残っています。中でもボンベ内は高い温度を保っています。
地表のアスファルトに関しては、コンクリートの電柱と同じく熱が残っているいると予想していたが、意外に低い温度だった事に驚きました。

④はコンクリートブロックや石積みの塀が時間をかけて温まり、一度温まった部分は外気温が下がってもジワジワと冷めていきます。

【これらの測定を通して】
これらの測定から、外気温の低い時間帯には窓などの開口部を閉める事で外部の熱気を室内に入れないようにし、室温が外気温を上回る時間帯及び、外気温が室温を下回る時間帯には、開口部の外部側で日射遮蔽を行うと共に積極的に開口部を解放して、室内の熱気を室外に逃がし、排熱を心掛ける事が大切だと感じました。

また室内への日射侵入を防ぐ手法としては、開口部である窓面よりも外側で遮蔽する事によって効率的な日射遮蔽の効果が期待できる事も、測定データから知ることが出来ました。

しかしながら上記のような対策を講じた場合においても、屋根断熱のない2階の寝室2室については、小屋裏で温まった空気が天井を介して室内へ熱伝達され、その結果室温が上がっています。

夏場においては屋根面(小屋裏)部分の断熱施工及び、小屋裏に換気を設ける事で、小屋裏の空気が温まりにくく、冷めやすい環境への改善が見込めます。断熱材施工などの中規模以上の改修が難しい場合には、夏場において住まい手さんが1階部分を主とした生活を心掛ける事もおススメです。四季に合わせて衣替えを行うように、季節によって家の中で寝室や生活スペースが変わるというのもお勧めです。

これらの測定データから2階部分の温度の変動が大きかった事から、平屋建てで屋根面が無断熱の住宅は、更に温熱環境が悪い事が予想出来ました。

【最後に】
これらの測定を行った森林文化アカデミー在学中は、これまで紹介した以外にも、温湿度変化の測定を行いました。今回ご紹介した測定結果のデータの分析や、そこから考えらえれる対策などは、他の温熱環境に関する書籍などでも読み解く事が出来ますが、自ら測定を行う中で感じた事や失敗例などはアカデミー卒業後に家造りの設計実務に携わるようになり4年目となる現在でも「温熱環境を分かりやすく住まい手さんに伝える」ことや「興味をもって貰う」ための大切な財産になっています。

nakajima中島 創造(なかしま そうぞう)

(株)中島工務店 東京支店勤務。
1980年岐阜県中津川市加子母(かしも)生まれ。現場監督として木造建築に携わり、温熱環境に配慮した家造りに出会い、岐阜県立森林文化アカデミー 木造建築スタジオに入学。在学中は身の廻りや古民家の温度変化など、さまざま実測を行う。2012年同校卒業後は、温熱環境に配慮した住宅設計を行いながら、加子母(かしも)地域の木材を利用した家づくりに携わり、同地域を巡るツアーガイドや講演を通して、国内における森林の現状や地域木材についても知って貰う活動も行う。

[美濃地域からの便り バックナンバー]
美濃地域からの便りVol.1 ~夏場の身の廻りの温度変化~
美濃地域からの便りVol.2 ~冬場の身の廻りの温度変化~

福島からの便りが届きました


福島市にお住まいの斎藤さんからの便りが届きました。

斎藤さんが住む福島市は「中通り」の北部に位置し、「四方を山に囲まれた盆地の地形を成し、内陸特有の夏は蒸し暑く、冬は底冷えをする寒暖差の激しい土地です。
毎夏、館林市や熊谷市と並んで最高気温を紹介される日本きっての猛暑地です。
福島市に住めば世界中どんなところにでも住めるのではと囁かれるほどです。」とのこと。

そんな福島での住まいづくりについて、ご自身で設計された住宅の事例と共にご紹介いただいています。

かわまた結の家~三角形の大屋根

かわまた結の家~三角形の大屋根

詳しくはこちらをどうぞ。
■福島からの便り Vol.1

福島からの便り vol.1


今年の夏は暑かった!!! トロトロトロ・・・

日増しに暑くなる日本の夏ですが、今年も記録的な猛暑となりました。
私の住む福島県福島市も35℃を超える猛暑日が16日間、最高気温39.0℃を記録し、夏大好きの私でもさすがに悲鳴をあげました。
といいながらも、保冷剤を包んだタオルを首に巻き、桶にはった水に素足を付けながらエアコンの無い職場で図面を描いています。桶にはった水は直ぐに温まってしまいますが、濡らした足は水の蒸発に伴う気化熱により体温を下げてくれます。
それでも流れ落ちる汗は止りませんけど・・・

福島県の気候

福島県は47都道府県の中で3番目に広い面積を有し、東西に長くオーストラリア大陸の様な形をしています。太平洋に面した「浜通り」、中央の「中通り」、奥羽山脈が連なり新潟県と接している「会津地方」と3つの地域に大別され、それぞれに文化や気候に特徴があります。

福島県の地図

福島県の地図

「浜通り」の夏は爽やかで、冬は東北で最も温暖であり、穏やかな地域です。「会津地方」は有数の豪雪地帯で、盆地では夏は猛暑となります。「中通り」はその中間の気候と言っていいでしょう。

福島市の気候

私が住む福島市は「中通り」の北部に位置し、四方を山に囲まれた盆地の地形を成し、内陸特有の夏は蒸し暑く、冬は底冷えをする寒暖差の激しい土地です。
毎夏、館林市や熊谷市と並んで最高気温を紹介される日本きっての猛暑地です。
福島市に住めば世界中どんなところにでも住めるのではと囁かれるほどです。

かわまた「結の家」

今回紹介する、“かわまた「結の家」”は福島市の南東に隣接する伊達郡川俣町に2010年12月に竣工しました。竣工後、エアコンを使用するのは年に数回と聞いていましたが、今年の夏はさすがに使用する日が増えたとのことです。川俣町は福島市より標高も高く谷間の町ですが、福島市に住んでいたこともあるご主人曰く、夏の暑さは福島市とあまり変わらないとのことです。

かわまた「結の家」外観

かわまた「結の家」外観

さて、冬の寒さを留意しながら、高温多湿の夏を快適に暮らせる家にするにはどうしたらよいのか。いつも私が心掛けているのは、設備を軽くして、その土地にあった無理のない素直な家づくりです。土地を読むこと、必要な断熱を施すこと、通風を意識すること。また、エアコン等の高効率の設備の力を少し借ります。

かわまた結の家の配置図と外観

かわまた結の家の配置図と外観

「結の家」の敷地の最も大きな特徴は、西側に小高い切り立った丘を背負っていることです。設計をするうえで夏の西日の対策が重要になります。この丘はそのジリジリとした西日を遮る重要な役割を担っており、気温が上昇する午後の日射時間を減らし、建物が熱を蓄えるのを防いでくれます。冬には北西の寒風を遮る役割も果たします。借景としても庭の木立と馴染み、川俣町の中心地に近いにもかかわらず山小屋の様な錯覚さえ覚えさせます。

かわまた結の家~三角形の大屋根

かわまた結の家~三角形の大屋根

その丘の稜線から連なるように三角形の大屋根を架けましたが、地窓や勝手口の通風窓から取り入れた涼しい空気が、三角形の頂部に設けた高窓に向かって暖気を押し上げ、風通しの良いつくりとなっています。

薪ストーブの後に立ちあげたコンクリートの壁

薪ストーブの後に立ちあげたコンクリートの壁

また、東側に向かって建物の高さを低くしたのは、午前の日射を受ける壁面を少なくしたかったからです。東側には薪ストーブの熱を蓄える為にコンクリートの壁を立ち上げましたが、冬季以外は常に冷えた状態なので、夏季の室内の気温上昇を抑える役目を果たしています。

かわまた結の家~内観

かわまた結の家~内観

縁側のコンクリートデッキを大きく跳ねだして、それに伴い軒も深くし、南側の日射をコントロールしています。

断熱材

吸湿性と蓄熱性に優れている、木質繊維系の断熱材を採用しました。
蓄熱性は夏季の遮熱にも力を発揮し、高い熱容量が室内の急激な温度上昇を抑えてくれます。

150828_saitovol1009

かわまた結の家で使用した断熱材

かわまた「結の家」アトリエ

アトリエ外観

アトリエ外観

アトリエ内観

アトリエ内観

このアトリエは「結の家」の敷地内に建設した離れです。
御主人のアトリエであり子供達の遊び場や地域のたまり場となって、日々の生活に多様性を生み出しています。
別件の解体工事で発生した古材を利活用し、一部をご主人がセルフビルドを行い、手作り感あふれる建物となっています。屋根の杉板の木端葺きもご主人の施工によるものです。

南側に日射を受ける開口部がない事もありますが、思いもよらず杉板の木端葺きの遮熱・断熱の効果が大きいようで、常にアトリエ内は涼しく保たれているそうです。
これはとても面白い発見となりましたが、杉板の木端葺きを選択する勇気ある建て主が現れるのはこれが最初で最後かもしれません。

かわまた結の家・アトリエ~立面図

かわまた結の家・アトリエ~立面図


saitohirofumi@kkjkkj特派員

齋藤史博(さいとう ふみひろ)

1973年福島県福島市に生まれる
1997年に新潟大学工学部建設学科卒業後、組織事務所を経て2006年に「さいとう建築工房」を設立。
無理をしない、素直な家づくりを目指して地元福島で頑張っています。
2013年に“かわまた「結の家」”にて、第6回JIA東北住宅大賞2012「優秀賞」、第8回木の建築賞「木の建築賞」を受賞。

広島から、夏の便りが届きました


広島市に住む向山さんから、夏の便りが届きました。

写真4

広島からの便り~すまいの「かたち」1 ―呉の家―

瀬戸内海に面した広島は温暖な気候に恵まれた地域であるとイメージされがちですが、実は非常に多様な気候風土から成っているそうです。(冬季の積雪も多く、現在でもスキー場が20か所以上あると聞いて驚きました。)

今回は向山さんが手掛けた住宅を参考に、多様な気候風土に合わせた広島ならではの住まいのかたち、そして夏に涼をもたらす通風の工夫についてご紹介いただいています。

詳しくはこちらをどうぞ。

■広島からの便り Vol.1

広島からの便り vol.1


■広島で住宅を設計すること

広島というと、温暖な気候をイメージされる方も多いと思いますが、非常に多様な気候風土から成っています。島根県境の西中国山地から瀬戸内海に向かって、高度の高い順に「山頂脊梁部」、「小起伏・緩斜面」、「山麓平坦部」の3つの地形から成り立っています。

「山頂脊梁部」は島根県側からの湿った空気の影響と瀬戸内海気候の両方の影響を受け、夏は大量の降雨、冬は1m以上の降雪があります。現在でも20か所以上のスキー場が点在します。
内陸の小起伏緩斜面は風が強く冷え込みが厳しい台地状の丘陵地帯です。
山麓平坦部は、瀬戸内海に面した平地と緩斜面からなり、温暖な気候です。

広島の地勢

広島の地勢

さほど広くないエリアに多様な気候風土が存在する広島において住宅を設計するということは、それぞれの特徴をよくとらえて建築の基礎性能を設定すること以上に、すまいの「かたち」を注意深く探ることが重要であると、三つの地域での設計経験から実感しました。

三つの地域の建築のかたち

三つの地域の建築のかたち


すまいの「かたち」1 ―呉の家―

呉市は、広島市東南部瀬戸内海に面し、その多くが斜面地に住宅が立ち並んでいます。山麓平坦部とも小起伏緩斜面ともいえない地形ですが、気候的には瀬戸内海気候で温暖です。
今回紹介する住宅は、里道に面した狭小地に建てられました。三間四方の正方形の四隅をカットした開口部をもつ三階建という、きわめて閉鎖的な表情をしています。(写真1)

写真1

写真1

■ 施主の要望
1.エアコンを付けない
2.直射日光ができるだけ入らない
3.昭和初期の木造家屋の空間

このテーマを瀬戸内海気候の地形の中でどのように形にするかを検討した結果がシンプルな筒状の「隅切りのかたち」となったのです。(写真1)

■ その理由は

1.壁率が多い(開口部が少ない)方が、熱損失が少なく、直射日光も入りにくい・・・(温熱)

2.スリット状の隅切り部から入る光量は少ないが、開口部ディテールによって、間接光として四方から空間を均一に照らすことができる。・・・(採光)

3.「隅切り」のかたちによって、対角線上に風が通り抜け、狭小間取りでありながら、開口率以上の空間的ひろがりを感じられる・・・(通風)

というものです。

■ 結果

1.1階から3階まで続く階段の1階部分に蓄熱暖房機を、3階部分にエアコン設置予定場所を設け、暖気は下から上に、冷気は上かあら下に降りるように計画しているが、いまだにエアコンなしでの生活をされていること。冬は蓄熱暖房機の熱が階段室を通じて上昇し、建物全体にいきわたること。(写真2)

写真2

写真2

2.四隅の開口部のブラインドを下げることで両脇のスリットガラスからの間接光が室内をおだやかに照らし、けっして暗くはなく、五感が四方に広がるような空間となったこと。(写真3)

150820_mukoyama005

写真3

3.落ち着いた光環境と古色の空間が、形こそ正方形の隅切りという幾何学的なかたちでありながら、「いままでここに住んでいたようです」という施主の感想にあるように、昭和の日本家屋ならぬ懐かしさをもたらしていること。(写真4)

写真4

写真4

■隅切りのかたちがもたらすもの

広島では、昼は海風、夜は山風が吹きます。この隅切りのかたちは里道や隣家との間の隙間を吹き抜けるどんな方向の風をも取り込むのに適しています(写真5)。ワンフロアが小さな一室空間ですので、隅切り部の開口部で風速が上がった風はあっという間に部屋を通り抜けてゆきます。

写真5

写真5

四隅にのみ開口部がスリット状に開けられているだけですから、大規模な平面形ではかなり閉鎖性が高まりますが、今回のような小規模の平面形の場合は、図面から受ける印象より、解放感を感じます。それも、隅切り部の窓周りの奥行き感がもたらす解放性です。

ある建主さんをこの住宅に案内したとき、最初は「少し暗いな~」と感じたようでしたが、椅子に座ってお茶を飲んでいるうちに、「なにか、じわ~っと来る空間ですね。外の風景が遠くから引き込まれてくるような」とおっしゃっていたのを思い出します。(写真6)

写真6

写真6

最後にもうひとつのエピソードを。

真夏の炎天下に、ある建築賞の審査がありました。私はこの住宅の隅切りのかたちのよさを見ていただきたくて、四隅の窓を解放しようとしましたが、奥様より「開けないでください、開けると温度が上がってしまいます」と言われました。
もちろんエアコンはありません。

「夜間に開け放して冷気をたっぷり家の中に閉じ込めているので、もったいないじゃないですか」と言われました。

なるほど、開口率が低く、気密がよく、断熱性がよい、しかし一気に内部の空気を入れ替えることのできる気積の少なさと通風力のよさは、夜間の冷気を短時間で蓄えることもできるのです。
もうひとつの「隅切りのかたち」がもたらす恩恵を、建て主さんから教えていただきました。


torumukoyama広島からの便り 特派員
向山 徹(むこうやま とおる)

1960年 山梨県生まれ
1985年 東北大学工学部建築学専攻修士課程修了
1985年 清水建設(株)設計本部
2000年 向山徹建築設計室設立
2012年 広島工業大学建築工学科 准教授

★広島からの便り バックナンバー
・広島からの便り vol.1
・広島からの便り vol.2

北海道から夏の便りが届きました


2階壁の気密工事。給気口のパイプの周りもしっかりシートとテープで気密を取る。忘れてはいけないのがコンセント。コンセント周りの気密を取る専用のBOXをはさめて、ポリフィルムとしっかり張り合わせる。このあと天井下地にポリフィルムを張り、ブローイングGW300mmを吹き込む。天井のポリフィルムと壁のポリフィルムはもちろんしっかり貼り合わせる。

2階壁の気密工事。給気口のパイプの周りもしっかりシートとテープで気密を取る。忘れてはいけないのがコンセント。コンセント周りの気密を取る専用のBOXをはさめて、ポリフィルムとしっかり張り合わせる。このあと天井下地にポリフィルムを張り、ブローイングGW300mmを吹き込む。天井のポリフィルムと壁のポリフィルムはもちろんしっかり貼り合わせる。

北海道下川町の櫻井さんから、夏の便りが届きました。

今回は下川町で進んでいるリノベーションのお仕事の話をご紹介いただいています。

「お店につながる住居と、その裏側の工場を繋ぐ動線の整理、ご両親の暮らしが1階で完結できること。2階に娘さんご家族が適度な距離感で暮らせること。という条件のもと、築50年近い建物を外観は変えずに内部をリノベーションするプロジェクト。」だそうです。

詳しくはこちらをどうぞ 『北海道からの便り Vol.5』

北海道からの便り vol.5


こんにちは、櫻井です。夏の北海道からお届けします。

今年の北海道の春から夏にかけては、とてもめまぐるしい天候だった記憶が新しいところです。
いつもより早く、とっても早くやってきた春。
暖かかった5月。まだ春の気配も残っているのに真夏のような陽気が続いて、まさしく冬頑張った分のご褒美だよと神様から降ってきた陽気にみんなウキウキしていたのもつかの間、6月はとっても寒い日が続いて、日照時間も少なく、どんよりと気分の中で「これは*リラ冷えだ」とか、「蝦夷梅雨だ」とか言いながらおきまりの天気の話題が始まるといった感じでした。

*リラ冷え:北海道(特に札幌だけ?)では6月初旬の寒い日を、その頃開花するリラ(ライラックになぞらえてリラ冷えと言います。今年は5月の陽気で早々に開花してしまって、この頃はもうライラックは散ってしまっていました。

札幌市新川通りの桜並木

札幌市新川通りの桜並木
今年ご縁あってこの並木の見える敷地で店舗併用住宅の計画が進んでいます。
改めてご報告できれば幸いです。

毎回、何をお知らせしようかと悩むのですが、今回は下川町で進んでいるリノベーションのお仕事の話を少し。お店につながる住居と、その裏側の工場を繋ぐ動線の整理、ご両親の暮らしが1階で完結できること。2階に娘さんご家族が適度な距離感で暮らせること。という条件のもと、築50年近い建物を外観は変えずに内部をリノベーションするプロジェクト。
ご両親の先代からの建物で、家族構成や暮らし方が変わるにつれて何度もなんどもリフォームを重ねてきたことがわかります。

解体が進んで骨組みがあらわになった。とても驚いたのは家の中から屋根が出てきたこと。

解体が進んで骨組みがあらわになった。とても驚いたのは家の中から屋根が出てきたこと。

比較的新しかった店舗の2階の床下にはびっちりグラスウールが入っていた。 きちんと床を作りなおすため一度撤去して左側に積み上げられている。もちろんまた敷き直して気密を取る。

比較的新しかった店舗の2階の床下にはびっちりグラスウールが入っていた。
きちんと床を作りなおすため一度撤去して左側に積み上げられている。もちろんまた敷き直して気密を取る。

 

せっかくリノベーションするのだから、今までより冬暖かく過ごしていただきたいと真っ先に思うわけです。なので、断熱改修は重要でどこまでをどのように改修するか、全体のバランスを見ながらできるだけ無駄のないように計画を進めます。今回は施工業者さんが既に決まっていたので、初めの段階から相談しながら仕様を決めました。お店部分とつながる住居は、できるだけ外観の雰囲気を変えずに残し、内側から断熱補強をします。既存の軸内に105mmの高性能GW16kgと、さらに垂木で下地を組み、50mmの高性能GW16kgを付加し、ポリフィルムでしっかり気密を取ります。1階の床は床梁の下をネットで受けてGW24kgを200mmその上にポリフィルムで壁同様気密をとります。ここで大事なのは、床と壁、壁と屋根面で気密が切れないことです。

床のポリフィルムはあらかじめ壁面に立ち上げ、壁のポリフィルムとしっかり貼り合わせます。

梁の周りは、新築工事では梁をかける時に先張りしたフィルムと屋根面、壁面をしっかり貼り合わせます。改修工事では先張りが難しいところも出てきますので、梁周りを念入りに気密テープ処理します。

1階の床の断熱工事。この上にポリフィルムを敷いて気密テープで止め、下地の構造用合板を敷き、仕上げする。

1階の床の断熱工事。この上にポリフィルムを敷いて気密テープで止め、下地の構造用合板を敷き、仕上げする。

1階の壁の断熱工事。GWが入ったところ。どうしても壁量が不十分なところは軸内側から構造用合板で補強をする。(写真左)このあと垂木下地をして、さらに50mmGWを付加して気密を取る。

1階の壁の断熱工事。GWが入ったところ。どうしても壁量が不十分なところは軸内側から構造用合板で補強をする。(写真左)このあと垂木下地をして、さらに50mmGWを付加して気密を取る。

2階壁の気密工事。給気口のパイプの周りもしっかりシートとテープで気密を取る。忘れてはいけないのがコンセント。コンセント周りの気密を取る専用のBOXをはさめて、ポリフィルムとしっかり張り合わせる。このあと天井下地にポリフィルムを張り、ブローイングGW300mmを吹き込む。天井のポリフィルムと壁のポリフィルムはもちろんしっかり貼り合わせる。

2階壁の気密工事。給気口のパイプの周りもしっかりシートとテープで気密を取る。忘れてはいけないのがコンセント。コンセント周りの気密を取る専用のBOXをはさめて、ポリフィルムとしっかり張り合わせる。このあと天井下地にポリフィルムを張り、ブローイングGW300mmを吹き込む。天井のポリフィルムと壁のポリフィルムはもちろんしっかり貼り合わせる。

エコハウスが出来てから丸5年、なんだかんだとご縁をいただいて下川には通い続けさせていただいています。7月14日には私が下川のエコハウスを設計させていただいたきっかけになった、ヨーロッパエコツアーを主宰されている、エコロジストの松本英輝さんが下川に来てくださいました。(http://www.miyazaki-catv.ne.jp/~ecohideki/)

英輝さんは世界中約100カ国を自転車で周り、その間かいま見る地球環境の変化やそれと寄り添いながら生きているそれぞれの地域の暮らし、そして地球環境に起こっている様々な変化を私たちはどう受け止めて行動していくか、そんな示唆をいつも下さる私のエコ師匠なのですが、この日もまたさらに進化した世界のお話はとても共感できて、ますます環境に負荷をかけない建築や暮らし、生き方が大事だと胸に刻んで帰ってきたのでした。

右上:会場となった下川町にある旧共立木材事務所。北国らしく美しいガーデンと共に大事に管理されている。 右下:お話会の様子。下川町で環境に興味のある方々が雨の中集まってくださった。 下川町で、これからどんな暮らしを目指したらよいのか、とても具体的な質疑が飛び交い、 充実した時間を過ごした。 左下:旧共立木材事務所前で英輝さんと、北大水産学部の拓磨くん。 左上:前日富良野から自転車でなんと160kmの道のりを来てくださった。そしてまた爽やかに自転車で出発する二人。かっこいい。

右上:会場となった下川町にある旧共立木材事務所。北国らしく美しいガーデンと共に大事に管理されている。
右下:お話会の様子。下川町で環境に興味のある方々が雨の中集まってくださった。
下川町で、これからどんな暮らしを目指したらよいのか、とても具体的な質疑が飛び交い、
充実した時間を過ごした。
左下:旧共立木材事務所前で英輝さんと、北大水産学部の拓磨くん。
左上:前日富良野から自転車でなんと160kmの道のりを来てくださった。そしてまた爽やかに自転車で出発する二人。かっこいい。

 

最後に、印象深かった初夏の出来事を一つ。

北海道大学の構内にある重要文化財「札幌農学校第2農場」
(http://museum-sv.museum.hokudai.ac.jp/exhibition/modelbarn/)

耐震改修工事が済んで、一般公開が再開されたと聞いて、見に行ってきました。

しっくりと緑に馴染んだ佇まいもさることながら、バルーンフレームに代表される地元の大工さんが建てられるように考えられた合理的な軸組や、ほんの些細なディティールまで職人さんの真心を感じる、まさに北国の精神の象徴のようなところに(大げさですが)改めて感銘を受け、歴史の浅い北海道ですが、自由な心意気のルーツのようなそんな気さえしながらハッとした体験でした。札幌にお越しの際にはぜひ。オススメのスポットの一つです。

初夏の重要文化財「札幌農学校第2農場」通称モデルバーン

初夏の重要文化財「札幌農学校第2農場」通称モデルバーン

 

130731_sakurai北海道からの便り-特派員/櫻井 百子(さくらい ももこ)

1973年北海道旭川市生まれ。北海道東海大学芸術工学部卒業後、都市計画事務所、アトリエ設計事務所を経て2008年アトリエmomo設立。子育てしながら、こころや環境にできるだけ負荷の少ない設計を心がけている。平成22年度 北海道赤レンガ建築奨励賞、2011年度 JIA環境建築賞 優秀賞 (住宅部門) 受賞。

[北海道からの便り バックナンバー]
・北海道からの便り vol.1
・北海道からの便り vol.2
・北海道からの便り vol.3
・北海道からの便り vol.4
・北海道からの便り vol.5
・北海道からの便り vol.6
・北海道からの便り vol.7
・北海道からの便り vol.8

京都から夏の便りが届きました


室内の仕上げ、設備機器調査

室内の仕上げ、設備機器調査

京都の豊田さんから夏の便りが届きました。

なんと今回は『赤穂市に建つ既存住宅の詳細調査』と題して、既存住宅の調査は、現況の状態を把握する検査に加え、6つの調査診断(劣化、耐震、断熱・省エネルギー、維持管理、防火、バリアフリー)を把握する見える化を行っています。特に、今回は、夏の便りということもあり、本調査内容の内、断熱・省エネルギーの調査と診断について紹介します。

詳しくはこちらからどうぞ
京都からの便り Vol.3『赤穂市に建つ既存住宅の詳細調査』

京都からの便りvol.3『赤穂市に建つ既存住宅の詳細調査』


こんにちは、豊田です。
5月30日、赤穂市に建つ築36年の住宅の調査を行いました。

調査開始前のミーティングの様子

調査開始前のミーティングの様子

室内の仕上げ、設備機器調査

室内の仕上げ、設備機器調査

住宅の調査というと昨今「インスペクション」という言葉を耳にする機会が多いですが、巷で行われている調査診断は、中古住宅売買時の利用を前提とした調査であり、主に劣化状況を調査・報告するものとなっています。そのため、現在居住中の家をインスペクションしたとしても、例えば「基礎に0.5mm以上の亀裂がありました」といった状況報告となるため、住まい手は、このまま住み続けるとどんな問題があるのか、それが今の新築住宅と比べてどのくらいの性能になるのかなど知ることはできず求めている答えではないことが多いと聞きます。こうした声もあり、既存住宅の調査は、現況の状態を把握する検査に加え、6つの調査診断(劣化、耐震、断熱・省エネルギー、維持管理、防火、バリアフリー)を把握する見える化を行っています。特に、今回は、夏の便りということもあり、本調査内容の内、断熱・省エネルギーの調査と診断について紹介します。

調査は、実務者や学生含め精鋭10名で行いました。朝から夕方まで約5時間半かけ、室内外に加え、床下や小屋裏を隅々まで調査し家の状態を把握します。床下班は、虫や埃、カビなどを掻い潜り床と壁の断熱材や通気止めの有無を、小屋裏班は、暑さに耐えながら天井や壁の断熱材の有無を調査します。

小屋裏調査

小屋裏調査

床下調査

床下調査

その他の班は、室内外における省エネルギー設備の有無を調査し、ヒアリングにより現在の光熱費と使用量を把握します。光熱費と使用量は、一般世帯との比較を行うとともに、用途分解によって、暖房や冷房、給湯、照明などの消費量を導き出せるので、何が原因で消費量が増えているのかが想定できます。

調査をしてわかったのは、天井と壁にはグラスウールが充填されていましたが、床は無断熱(※1)でした。床廻りは、通気止めという観点はなく、床から天井裏まで外気が内壁を通気する構造になっており、断熱効果としてはマイナスです。窓は、アルミサッシにシングルガラスであり、当時としては一般的な仕様です。結果は図1のような熱損失割合になりました。

部位面積と熱損失割合(換気含む)

図1:部位面積と熱損失割合(換気含む)

Q値は、5.31w/㎡K(Ua1.37w/㎡K)となり、平成4年基準より少しよい性能でした。換気損失は、既存住宅の場合24時間換気をしていない住宅が多いため無評価とし、漏気による熱損失に置き換えています。漏気量が多いと外部の熱された空気が室内に入ってくるため、冷房をかけても室温が下がりにくく、結果、エアコンの冷風を直接体に当てて体感温度を下げるような暮らしになってしまいます。漏気は、隙間が多ければ多いほど熱損失が増えるので既存住宅の評価としては現実とよく合っています。夏期の日射熱取得は、ほとんどの窓に庇がついていることが功を奏したようで、μ値0.099(ηA3.5%)となり、こちらも平成4年基準をクリアするぐらいの性能でした。

次に省エネルギー性は、「住宅・住戸の省エネルギー性能判定プログラム」により算出しました。暖房設備は、主にファンヒーター(灯油)を使用されておりプログラム上は無評価となるのが残念なところです。一方で、換気は0回評価ができるので既存住宅の評価が可能です。他の評価は新築同様なので、思っていたより既存住宅の評価が容易にできます。
結果は、952MJ/(㎡・年)と省エネ基準639 MJ/(㎡・年)より約1.5倍程度増エネと判定されました。

一次エネルギー消費量

図2:一次エネルギー消費量

一番大きな要因としては、電気ヒーター温水器を使用していることによる給湯エネルギー消費の増大です。用途分解されたグラフ(図3)を見ても給湯エネルギーが突出していることから、この家の問題点は電気ヒーター温水器ということがわかります。

図3:1年間の電気・ガス・水道・灯油の使用量から、用途分解を行ったグラフ

図3:1年間の電気・ガス・水道・灯油の使用量から、用途分解を行ったグラフ

一方、省エネルギーの評価として効果はわずかですが、通風利用による効果も把握することにしました。通風利用は、新築の評価としては、効果が小さいので敬遠されがちですが、既存住宅のポテンシャルを把握したいということであれば必須の評価です。結果は、主たる居室が換気回数5回/h相当以上、その他の居室が0回/hとなりわずかながら通風性能を生かすことができました。夏は、冷房機器に頼りがちですが、うまく通風や蓄熱性能を発揮させることで、快適性を向上させることができます。断熱性が低い住宅は、冷房の効きが悪く通風に頼りがちとなるため、防犯性能を確保しつつ夜間の通風を効果的に発揮できる改修などは面白味があります。(図4)

通風評価

図4:通風評価

 

7月4日、住まい手へ診断結果の報告を行いました。
性能が数値化され、現在の新築住宅や一般世帯と比較できているので、問題点の把握がしやすいとのお言葉。電気ヒーター温水器はエネルギー的には問題ですが、光熱費は一般世帯よりも安く収まっており、機器取り換え後11年目なので、他のリフォーム個所と優先順位を決めたいところです。もし、快適性を重視するのであれば、使用頻度が多い主たる居室の断熱性能の向上をはかることで、冬暖かく夏涼しい暮らしを目指し、ファンヒーターの使用頻度を減らすことで火災への配慮が行えます。夏は、エネルギー削減量の効果が低く後回しにされがちですが、昨今、温暖化の影響か夏の暑さも増しているので、通風性も考慮し、バランスよく快適性を向上させるリフォームが必要な時代になってきています。

調査日に行った調査速報報告会の様子

調査日に行った調査速報報告会の様子

「リフォームより新築のほうが安くできますよ」建築関係者が住まい手に説明する際に使う決まり文句です。本来、建築関係者は、家をつくり、家を治すことが仕事のはずが、家を治すことより壊すことを勧めています。家族がその家にどれだけの思い入れがあるかどうかより、安さが最優先で家づくりが左右されるのはなんだか悲しい現実です。阪神淡路大震災での木造住宅の被害を受けて、職人の技能に工学的な知見が加わり、今の現代木造住宅が築き上げられてきました。これからは、造る力に加えて治す力を養わなければいけません。

(※1 2015年にリフォームした部分は、断熱材が充填されています。)

*

toyoda_1豊田保之/トヨダヤスシ建築設計事務所代表

1974年京都生まれ。瀬戸本淳建築研究室、Ms建築設計事務所を経て、2005年トヨダヤスシ建築設計事務所開設。岐阜県立森林文化アカデミー非常勤講師。京都造形芸術大学非常勤講師。一般社団法人住宅医協会理事。代々続く左官職人の家に生まれた経歴から、土壁や漆喰など左官職を生かした家づくりを行っている。
「南禅寺の家」では、(財)建築環境・省エネルギー機構主催「第5回サスティナブル住宅賞」において「国土交通大臣賞〔新築部門〕」の他、第9回木の建築賞 木の住宅賞、第7回地域住宅計画賞 地域住宅計画奨励賞も受賞している。

バックナンバー
南禅寺の家Vol.1 夏の便り
南禅寺の家Vol.2 冬の便り

沖縄からの便りが届きました


沖縄の松田さんから、夏の便りが届きました。

今は鉄筋コンクリートの建物が大半なので、台風を恐れる人は少なくなりましたが、実は昭和初期、田舎の方では戦後でも茅葺屋根の家に暮らしていました。

沖縄には、建築材料となる木材がないという中で、茅葺は手に入りやすい貴重な建築材料だったそう。

詳しくはこちらから。『沖縄からの便り Vol.5』

沖縄からの便りvol.5


沖縄は台風シーズン真っ盛りです。

今は鉄筋コンクリートの建物が大半なので、台風を恐れる人は少なくなりましたが、実は昭和初期、田舎の方では戦後でも茅葺屋根の家に暮らしていました。

そんなに昔、昔のお話ではありません。

現在、茅葺屋根に住んでいる方はいないと思いますが、先日沖縄最後の茅葺職人と言われる方にお会いしてきました。

150724_matsuda001

大田孝全さん

大田孝全さんは昭和5年9月1日の現在85歳。国頭村奥間の出身です。

茅葺の実績として、現存するものは、おきなわ郷土村の家屋数棟、座喜味城址の高倉2棟、名護博物館の高倉1棟、沖縄県立博物館・美術館の高倉、本部・崎山の神アサギ1棟、安波ダムのトイレ等があります。平成20年に撮影された映画「ゲゲゲの鬼太郎」の家(ロケ用)も太田さんが手掛けたそうです。

平成17年に内閣総理大臣より瑞宝章を受章。平成24年には、森に関わる達人技を賞する国土緑化推進機構の『森の名手』に『かやぶき屋根職人』として選ばれました。

大田さんが言うには、材料の使い分けは、家屋はリュウキュウチク(ダキガヤ)、家畜小屋などはマカヤ、ススキを使用するそうです。

また、これらの材料は比較的容易に見つけることができ、一人で1日に25束刈ることができる、とのことです。

沖縄には、建築材料となる木材がないという中で、茅葺は手に入りやすい貴重な建築材料だったのです。

伐採する時期は「ダキロク、ハヤ(カヤ)ハチ、キジュー」の言葉にいう「竹は6月、茅は8月、木は10月以降」が良いそうです。(ただし旧暦。)

量は、屋根面積(勾配を考慮した)1坪当たり、50束(茅を直径20cmに束ねたもの)必要で、1棟あたり3日もあれば施工可能だといいます。

台風で屋根が吹き飛ばされても、すぐ修復できるという利点があるのかもしれません。

そういえば以前サモアから来た方に聞いたお話しだと、サモアでは現在も茅葺屋根で暮らしているそうです。台風は来ないのかと聞いたところ、来るとのこと。

台風が過ぎ去ったあと、飛ばされた茅を拾いに行って、またすぐ取り付けるんだよ、と聞いてびっくりしたのですが、沖縄もかつてそうだったのかもしれません。

王国時代の沖縄では、1737~1889年の間、身分によって屋敷や家屋の大きさが制限され、農村では屋敷が9間角(81坪、265平方m)、家屋は4間に3間の主屋一棟と、3間に2間の台所一棟に限られました。また、建築用材の使用にも制限があって、農家は屋根を瓦葺にすることを固く禁じられていました。もし逆らった場合は、罰金も科せられていました。

美ら海水族館で有名な海洋博記念公園には、「おきなわ郷土村」という琉球王国時代(その中でも17~19世紀頃)の沖縄を再現した村落があります。

その中にも茅葺屋根の住居がいくつか再現されています。

(写真:海洋博記念公園おきなわ郷土村HPより)

(写真:海洋博記念公園おきなわ郷土村HPより)

 

これらは、最古の穴屋形式を伝える建物と言われています。

この穴屋形式の建物は王国時代の農家を想定した間取りで建物は主屋と台所(殿小)の二棟からなり、四隅の柱はすべてサンゴ石灰岩を使用し、床は低く(当時は板床)屋根は小丸太組の茅葺です。

壁は二棟とも二重のチニブ壁(竹壁)に茅をつめ、台所のかまど周りの壁はサンゴ石灰岩の野面棲で目地には土をつめてあります。そして、二棟の屋根の接する部分に樋を設け、雨水を背後に流すよう勾配がつけられています。

(図:海洋博記念公園おきなわ郷土村HPより)

(図:海洋博記念公園おきなわ郷土村HPより)

 

(写真:海洋博記念公園おきなわ郷土村HPより)

(写真:海洋博記念公園おきなわ郷土村HPより)

茅葺屋根の家でも、人々は集落で集って住む、屋敷林や石垣で囲むなどをして暴風からの被害を避けてきました。
また、屋敷の中にアタイグワー(家庭菜園)と豚舎をおき、豚舎はトイレとしても使用していました。人が用を足すと、それが豚の飼料となるシステムです。
もしかするとその豚が用を足すと家庭菜園の飼料になり、それをまた人が食べる。そんな循環型の生活があったのかもしれません。
更には、屋根を伝った水は溜められ、飲料水としても使用されていました。
これぞ沖縄型の省エネ住宅の原型なのだと思います。

首里城という立派な建物が造られた当時、民家の人は暴風にも耐えがたい原始的な住居に暮らしていました。
台風をどんな気持ちで過ごしていたのでしょうか。家族で寄り添って、嵐が過ぎ去るのを祈っていたのでしょうか。
たとえ暴風でも安心して眠ることができる今、私達は次の時代未来にどんな暮らしを、どんな住まいを残していくことができるか、改めて考えていきたいです。

DSC_0749

「沖縄からの便り」特派員
松田まり子(NPO蒸暑地域住まいの研究会)
1977年沖縄県那覇市生まれ。2000年武蔵工業大学工学部建築学科卒業。卒業後、沖縄県内設計事務所および東京都内の設計事務所、デベロッパー勤務。2010年より特定非営利活動法人蒸暑地域住まいの研究会理事に就任。現在特定非営利活動法人蒸暑地域住まいの研究会理事長。

◇沖縄からの便り 他の記事を読む
・vol.1 2013年夏編
・vol.2 2014年冬編
・vol.3 2014年夏編
・vol.4 2015年冬編
・vol.5 2015年夏編
・vol.6 2016年冬編
・vol.7 2016年夏編
・vol.8 2017年冬編
・vol.9 2017年秋編

2015年夏編の連載を開始します


[ご挨拶]

平素より一般社団法人 環境共生住宅推進協議会のホームページをご利用いただき、ありがとうございます。

『地域からの便り』は2007年から、日本・世界の各地域にお住まいの方から、環境と共生する暮らしの風景をお寄せいただいて参りました。7年目の今年も昨年に引き続き、日本国内における環境と共生する住まい作りについての新たな連載を開始します。

環境と共生する住まいづくりの専門家から、地域ならではの気候風土とそれに合わせて、少ないエネルギーや資源で快適に暮らせる住まいの作り方についてご寄稿いただきます。

地域は沖縄県那覇市、広島県広島市、京都府京都市、岐阜県中津川市加子母、神奈川県相模原市藤野、福島県福島市、北海道等の計7箇所を予定しております。

夏は7月~9月、冬は1月~3月と期間を限定してお届けしますので、更新をお楽しみに。

この連載を通じて、環境と共生する住まいづくりを考えていらっしゃる皆さまや、すでに取り組まれている皆さまの情報交流にもつながって行くことを願っております。

2015年夏編


[ご挨拶]

平素より一般社団法人 環境共生住宅推進協議会のホームページをご利用いただき、ありがとうございます。

『地域からの便り』は2007年から、日本・世界の各地域にお住まいの方から、環境と共生する暮らしの風景をお寄せいただいて参りました。7年目の今年も昨年に引き続き、日本国内における環境と共生する住まい作りについての新たな連載を開始します。

環境と共生する住まいづくりの専門家から、地域ならではの気候風土とそれに合わせて、少ないエネルギーや資源で快適に暮らせる住まいの作り方についてご寄稿いただきます。

地域は沖縄県那覇市、広島県広島市、京都府京都市、岐阜県中津川市加子母、神奈川県相模原市藤野、福島県福島市、北海道等の計7箇所を予定しております。

夏は7月~9月、冬は1月~3月と期間を限定してお届けしますので、更新をお楽しみに。

この連載を通じて、環境と共生する住まいづくりを考えていらっしゃる皆さまや、すでに取り組まれている皆さまの情報交流にもつながって行くことを願っております。

カテゴリー: 未分類

能代から冬の便りが届きました


150227_nishikata001

秋田県能代市の西方さんから、冬の便りが届きました。

今回は『世界基準にのりにくい裏日本北部の冬の極小日射地域』と題して、
冬季の日射量が少ない能代と、日射量が多いその他の地域との住まいの作り方について、
ご紹介いただいています。
また冬季の日射量が極端に少ない能代におけるパッシブ住宅のあり方についても
ご提示いただくなど充実した内容です。

詳しくはこちらをご覧ください。