これって温暖化の影響なのでしょうか。
今年のお正月は、冬の気配すらまったく感じさせず日差しも強く、むしろ日焼けを心配して私は長袖でしたが、子供たちは半袖で走り回っておりました。
以前にあるテレビ番組で、何十年後かはクリスマスに紅葉するというのを観たことがあり、そのときは想像ができなかったのですが、あながちその傾向は間違っていないのかなと考えるようになりました。数重なる異常気象も、今後減っていく気はしないですね。
もし、このまま日本全土が南国化して冬季が少なくなり、夏季が増えると消費エネルギーはどうなるでしょうか。
もしかしたら、暖房エネルギーが急激に減って消費エネルギー量全体が減少するかもしれません。
ヒートショックも起こらなくなってハッピーになればいいのですが、今度は冷房エネルギーが増えて結局変わらない、というようにはなってほしくないです。
沖縄は古くから戦争や自然災害で数多くの被害をうけてきた地域です。
それでも受け継がれる知恵と共に、集落や古民家など貴重な資源は今でも多く残っています。ただそれが、うまく利活用できているかが課題でもあります。
残念ながら壊されていく事例もあります。
総務省統計局が5年ごとに実施する「住宅・土地統計調査」のデータによると、平成25年の全国の空き家率は13.5%、沖縄の空き家率も10.4%となっています。
全国平均と比較すると沖縄の空き家率は少ないのですが、全体の10%も空き家があるというのは、とてももったいないような気がします。
「いまあるものを大切に使う」エコの基本ともいえることです。
本部町でも今後、空き家の把握を随時していき、移住者向けに紹介できる窓口を設けられるようにと、検討しているそうです。
しかし、古民家に関しては仏壇だけがある空き家が多いということを聞きました。普段は使用していないけど、一年に1~2回お盆や清明祭のときに親戚がそこに集いご飯を食べる。ただそれだけ、といえばそうなのかもしれませんが、親戚にとっては大切な場所であるといえます。
そんな空き家の有効活用はできないものか、つい考えてしまいます。
以前ヨーロッパに留学したときに気づいたことは、一人暮らしをしている学生は日本人しかいなかったことです。ほとんどの学生は、ルームシェアや兄弟、知り合いと住んでいたことに驚きました。借りる部屋も前住んでいた人が使っていた冷蔵庫や洗濯機もそのまま、掃除道具すらもそのままで置いてあります。それをまた次住む人が使います。それだけでも、ごみ処分することもなく、新しい家電を買うこともなく、あらゆるエネルギーを無駄にしていません。
これは、建築にも言えると思います。
日本人は「マイホーム」という夢をもって、新築を購入し、何年もかけて住宅ローンを支払うというのが一般的でしょうか。
でも、それを「古くからある建物を修復して住む、先祖から受け継がれた家に住む。」
これだけで住宅ローンを支払わなくていいし、その分違うことにお金を使うことができます。
「壊せばゴミ、活かせば資産」
家賃やローンがない生活なら、その分建物の改修やリフォームに手をかけることもできるでしょう。
その土地の気候風土を心地よく感じながら、そして時に自然の厳しさと向き合いながら、住む人がその人らしさであふれる生活。それが豊かさだと言えるのではないかと感じました。
本部町瀬底島に素敵な古民家をみつけました。こんなところにマカロンです。
元々は家畜小屋としていた場所が、おしゃれなカフェになっていました。
この「マ」ってなんですか?ときくと、フランス人シェフはすかさず「マカロンのマ!」と答えていました。※実際は、瓦製造者のマークでは?といわれています。
席に座ると、島ののんびりした時間が流れます。
ゆるやかな半外部空間をうまく活かしています。沖縄の古民家の再生にむけては、大きな開口をそのまま利用したほうがうまくいくケースが多いです。
フランス人のシェフが奥さんと一緒に改装工事を自ら行ったそうです。
RINGO CAFÉ(http://oisi-okashi.com/index.php)
沖縄の塩やさんぴん茶、泡盛、季節のフルーツのマカロンを、ぜひ食べてほしいです。
*
「沖縄からの便り」特派員
松田まり子(NPO蒸暑地域住まいの研究会)
1977年沖縄県那覇市生まれ。2000年武蔵工業大学工学部建築学科卒業。卒業後、沖縄県内設計事務所および東京都内の設計事務所、デベロッパー勤務。2010年より特定非営利活動法人蒸暑地域住まいの研究会理事に就任。現在特定非営利活動法人蒸暑地域住まいの研究会理事長。一級建築士。
◇沖縄からの便り バックナンバー
・vol.1 2013年夏編
・vol.2 2014年冬編
・vol.3 2014年夏編
・vol.4 2015年冬編
・vol.5 2015年夏編
・vol.6 2016年冬編
・vol.7 2016年夏編
・vol.8 2017年秋編